2021.12.16 コラム イタリアの公祭(エピファニア)について~その2~
Ciao!
皆さん、こんにちは!
今回は、公現祭(エピファニア)について、その2をお届けします! (前回はこちら)
今ではこれが祝日であり、イベントのようになっているので、イタリア人たちが、どんな風に楽しんでいるのか、お伝えしますね♪
現在ではこのお祭り自体をBefana(ベファーナ)と呼ぶこともありますが、そもそもベファーナとは、ホウキに乗ったおばあさんの魔女のこと。
イタリアの子供たちは、この時期になると、この“魔女が来ること”を楽しみに待っているんです!(笑)
なぜか??というと…
この魔女は、子供たちにプレゼントやお菓子を持ってくるのです!
サンタクロースがもう来てしまった子供たち、それは期待しちゃいますよね!
なぜ魔女なの?と疑問に思われた方も多いはず。
魔女が公現祭で登場してきた理由、気になりますよね?!
それは、ある言い伝えに由来します。
東方の三博士がイエス・キリストの誕生を祝いに向かう途中、立ち寄った村で、そこにいたおばあさんに一夜の泊めてもらえないかとお願いしました。
彼女は村で一番の家政婦だと聞いた三博士は、そのおばあさんに、神の子であるキリストの誕生を一緒に祝おう、と旅に誘ったのですが、彼女は多忙を理由に断ってしまったのだとか…。
しかし、彼女は三博士が旅立った後、それを後悔し、追いかけたのです。
探し回ったのですが、残念ながら、イエスの元にはたどり着けなかったというのです。
それ以来、そのおばあさんはイエス・キリストのための焼き菓子をバッグに詰め込み、イエスの母へ贈るホウキを持って旅に出るも、いまだに神の子を探し、さまよっている、というのが、一つのベファーナの言い伝えなんですね。
イタリアのマンマたちは、時に子供たちに「いい子にしないと、ベファーナが炭を持ってくるわよ!」なんて言ったりします。
これ、結構日本のママたちも「サンタさん来ないわよ!」なんて言ったりしませんか?(笑)
私は子供のころ、よくこの12月シーズンになると特にそんなことを言われて、そして現在自分でも子供たちに言ったりしています(笑)
でも、それにしても「炭を持ってくる」って…どういうことなんでしょう??
1月5日に子供たちが寝る前にベッドの横に用意するものは、靴下。
なにやらクリスマスに似ていますが、ベファーナも同じなんですね。
ドキドキしながら、就寝…。
翌日何が入っているのか、夢でも見てしまうぐらい、楽しみでしょうね!
6日にかけての夜に、この魔女はホウキに乗ってやってきて、子供たちの家を回ると言われているのですが、子供たちのその前の年の行いによって、もらえるものが異なるのです!
前年に良い子だった子には…キャンディやチョコレートなどのおいしいお菓子!
あまり行いがよろしくなかった子には…「ベファーナの炭」を置いていくのです。
この炭は、子供たちの行いを戒める意味合いがあると言われているんです。
かつては、本当に炭を入れていたこともあったとは思いますが、今ではこの「ベファーナの炭」、甘い石炭形のお菓子となって、この時期にお店で売られています!
もちろん!イタリアの子供たちはおいしいお菓子が欲しいので、マンマたちに脅かされると、「はーい!」と元気に返事をすることも多いでしょうね!(万国共通、、笑)
この時期には街中に、カラフルなベファーナ用のお菓子や、靴下もたくさん並びます。
そして!
現地イタリアでは公現祭が終わると、一大セールが開催されたりもします!
子供が喜んだ次は、大人も楽しみがなくっちゃ!ということなのかもしれませんね。
かなりお安くなる時期なので、この時期にイタリアに行かれる方は、買いすぎには注意(?!)かもしれませんね!
それでは、次回!
公現祭について最後回は、各都市によってお祝いの仕方が少し異なったりしますので、その様子をお伝えします!(→最終回はこちら!)
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