2023.09.06 コラム イタリアの劇場で身につけてはいけない色
皆様こんにちは!Buongiorno a tutti!
もしイタリアを旅行するなら、まず何をしたいですか?
美味しい食事、美しい街並みや海…様々な楽しみが思い浮かびますが、劇場に行くというのもイタリア旅行の楽しみの一つではないでしょうか??
イタリアの劇場というとドレスコードがあって、カジュアルな格好は避けなければならないというのをご存知の方も多いかもしれませんが、イタリアの劇場に行く際は身につけないほうが良い色があることをご存知ですか?
まずドレスコードというと、上品な格好で節度を守ったもの。丈の短いものは避け、色は派手でない暗めのものとあります。暗めの色というと黒以外にも色々とやりようがありそうですが、実は紫色はイタリアの劇場では縁起が悪いとされていますので、選択肢に入れないように気を付けてください!
なぜ紫色が良くないのか
紫色は四旬節(復活祭前の40日間)の期間における典礼の際に着用される法衣の色で、中世の時代、この期間はいかなる劇場公演・催し物も禁止されていました。
その為、劇場を仕事場とする人々にとって収入がなくなってしまう厳しい期間だったので、このことから紫色は劇場では縁起が悪いとされるようになったといわれています。
ちなみに縁起が良いものはというと
イタリアでは劇場公演が始まる前に出演者が輪になって、
“Tanta merda!”(糞いっぱい!)
という掛け声をかけることがあります。なぜそんな汚い掛け声を…?と最初は戸惑ったのですが、実はこれにも由来があります。
たくさんの糞が劇場の前にあるということは、貴族が馬車で移動していた時代において、金払いの良い客がたくさん劇場に来た事を意味していました。(劇場前に馬車がやってくる度、馬車馬が劇場付近で糞をする可能性があるため)
そのことから、この掛け声が縁起の良いものとして現在の劇場で使われているそうです。
文章の汚さとは裏腹なちゃんとした由来にとても感心してしまった覚えがあります(笑)
いかがでしたか?もしイタリアの劇場に行かれる機会がありましたら、このコラムの事を思い出してみてくださいね!
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