2014.02.13 コラム&ブログ イタリアの経済不安
Ciao!
今回はこれからイタリアに留学をする方にどうしても知っておいてほしい
情報として「イタリアの経済不安」について書こうと思っています。
実はこの話題、書く事を控えようかなって思っていたんです。
というのもこれからイタリアへ留学をする方々、
イタリアにはとびっきり素敵なイメージを持って、わくわくしながらイタリア留学に向けて旅立ってほしいという気持ちがあったからです。
ここでこのイタリア経済などのことを書くと、ちょっとシュンとしちゃうかなぁなんて思っていましたので、正直なところ書くことを躊躇っていました。
ただやっぱりイタリアの現実として、留学すると必ずや目の当たりにする問題でもあるので少しは知っておいた方がいい情報として書くことにします。
今現在イタリアで生活をしていると、イタリア人の会話の話題はたいだい税金やお金の話をしています。
電車の中でよく周りのイタリア人の会話をひっそり聞いているのですが(悪趣味!)
盛り上がる率ナンバーワンのネタはたいがい税金やお金、イタリアの経済についてです。常に話し続けるイタリア人、全く知らない人とも会話が始まるので、知らない人同士でもこんなお金の話が始まります。
関係ない話ですが、ローマからプーリアへ電車で5時間半の道中で、向かいのおばさまにイタリアの介護や病院のシステム、はたまた彼女の生い立ちについて、なんと4時間も延々聞かされた覚えがあります。最後は集中力も途切れ、おばさま何の話をしていたのか全く覚えていません。うん、うん、という顔をしながら何も聞いていなかったよ、ごめんねおばちゃん。
おしゃべり大好きイタリア人。話をしていないと落ち着かないようです。
話はずれました。
現在どっこでも、会話のネタはお金。
というのもイタリアという国、税金がとんでもなく高い国なのです。
IVAと呼ばれる消費税、購入するものによってこのIVAの税率は異なりますが、
なんと標準は22%。日本は消費税は10%に上がりますが、なんだか可愛らしい金額に見えてきますね。
ただスーパーで売られている食材に関しては4%です。
食品に22%の税をかけてしまったら大変なことになりますよね。
難民続出で飢死する人も出てしまいます。そこだけは最後の切り札。
日本も生活品だけは税金上げるべきではなかったですよね。
車、家、所得税、その他とにかくたくさんのものに高額な税金がかけられており、
給与の半分くらいは税金で消えてなくなってしまうのです。
そりゃイタリア人、不満だらけですよね。
でもそうしないとイタリアという国は破綻してしまうんです。
ベルルスコーニ政権で何も対処しなかった、もしくは悪化させた尻拭いを現在しているといっても過言ではないでしょうね。でも税金を上げることしかできないイタリア政府。国会は毎日無様な醜態をさらし、もう子供の喧嘩!何にも解決策が見つけられない状態です。そして国民は仕事がないのに税金を上げる。イタリア人怒り爆発です。
しかも光熱費が信じられないくらい高いという事実も忘れてはいけません。
イタリアという国は電気をフランスから購入しています。そのため電気代が異常に高いです。ガスも同じ。そのためイタリア人は電気やガスを非常に節約します。
日本は原発大国、。脱原発で現在は稼働こそしていませんが電気代が安いことに変わりはありません。電気のつけっぱなしもおとがめなし。なんて裕福な国なんでしょう。こちらでは大家さんなどにブチ切れられてしまうのでご注意ください。
イタリアで本当に生活をするといった場合、実際にこんなにたくさんの出費が出てしまうのですが、イタリア人の平均給与、本当に少ないんです…
おおまかですが1ヶ月平均1300ユーロ前後と聞いています。
ここで皆さん、ちょっと考えてください!
この給与で、これだけの出費。
「イタリア人ってどうやって生活をしているの??」
こんな疑問、浮かびません??
しかも貯金しているしっかり者多いんですよー。
南イタリアでは「家を買わないと男じゃない」というちょっとした男気溢れる風習により、必ず家も買います。
イタリア人のお財布事情、未だに闇に包まれており、しかも詳しいやりくりについて友人に聞く勇気がまだないのでしばらくまだ闇の中…
でもね、これだけは言いたいんです。
こんなに経済不安をかかえているイタリア、生活苦で不満爆発寸前のイタリア人、
それなのに暗い雰囲気がいっっっっっっっっさいないんです!
むしろなぜか皆ハッピーに見える、そして笑って食べて話して、
文句は言うけど人生を謳歌している、そんな印象を受けるんです。
生活に困っているならお互い必ず助け合いますし、最後は笑って終わる。
日本は豊かですし、仕事だって見つけられる、便利なもので溢れている
だけども仕事ばかりに追われて、鬱を患ったり人生を楽しめていなかったりする人が多い気がします。隣に住んでいる人の顔すら分からなかったり。それなら助け合うことすら難しいですよね。
日本とイタリアを比較したらキリがないのですが、
私はそんなイタリア人の気質が大好きです。
敢えてここにイタリアの現状を書いたのは、これが言いたかったんです。
そんなイタリアのポジティブ面、ネガティブ面、留学をされる方は注意して生活をしてみてください。
たくさんのことが見えてくるはずです。語学を学ぶだけが留学ではないのです☆
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