2014.08.26 コラム&ブログ 料理基礎コースレポート
Ciao a tutti!
皆様、こんにちは。
いよいよ南イタリアの太陽が本気を出してきました。
少し外に出ただけで、息がつまるような暑さ。でも割とカラッとしているので、
日本のようなじめじめした暑さは感じないのでまだ耐えられそうな気がします。
さて、8月のあたまから、弊社オリジナルコースである「プーリア料理コース」と受けていらっしゃるお客様がいらっしゃいます。
その方はなんと3つすべてのコースを受講しているため、およそ6週間レッチェに滞在してくださっています。
まだ大学生という若さなのに、日本でのイタリア料理店での勤務経験もあり、
完全に調理人の基礎が分かっていらっしゃる方でした!マエストロ、ルイージもびっくり!
ちなみにこのマエストロ、ルイージは栄養士の学校も講師をやっており、通常多くの学生を教えています。
またレストランでも働き、なおかつ現在ケータリング事業も自ら調理してやっているので
現役バリバリ講師であります。
そのため、授業の流れが非常にスムーズ。いつも無駄が一切ないです。
とーってもフランクな講師で冗談ばかり言っていますが、お客様もすぐに慣れてしまったようです。
今回はとある1日のレッスンをレポートしちゃいたいと思います〜☆
こちらは基礎コースのとある1日です。
この日のレッスンメニューは、
•茄子のインボルティーニ サルサトンナータ
•鶏肉のカッチャトーラ
•カルボナーラ
•ビニェ
カルボナーラはもともと予定していたメニューではなかったんですが、
たまたま前回のレッスンで、私が今回のお客様Fさんととカルボナーラの話をしていていたところ、「なにを話しているのー?」
とマエストロルイージ。
すべて訳してルイージに伝えると、
「なななんだって??日本で作るそのカルボナーラはカルボナーラではないっ!本物のカルボナーラを教えたる!」
とマエストロルイージがいい始めたことがきっかけで、急遽メニューに登場しました。
要は生クリームや牛乳などは一切使わないのが、本場ローマのカルボナーラでして
シンプルですが奥が深い、このカルボナーラは意外と日本では色々と工夫されてしまっているお陰で
日本ではあまり本当に作り方で作っているお店が少ないのが現状です。
そんな訳で急遽登場したカルボナーラ。どうなるのでしょうか?
まずは鶏肉のカッチャトーラ。
一番時間がかかるところから始めるのが料理の鉄則です。
煮込みなどの料理の基礎となる野菜を既に教わっているお客様は既に手際が良い!
「これって何を入れるんだっけ?」と、以前教わったことを忘れないように、自分で考えさせるようにしているルイージ。
なるべく自分でやらないと覚えない、ということで基礎の具材をすべてFさんに揃えさせて煮込み準備は完了。
それ以外に必要な具材を入れて、あとはグツグツ…
あー既に美味しそう!
今度は茄子のインボルティーニ サルサトンナータです。
インボルティーニとは、巻き巻きしたものをよくインボルティーニと呼び、イタリア料理では結構巻き付ける料理が多い気がします。
今回は熱したグリルで茄子を焼き、
そしてツナで作る特別ソースを用意。
ケッパーやらアンチョビやら、美味しくなりそうな具材を混ぜていき、中に巻くソースが完成。
このソースを茄子で巻くのですが、さすがはプロ。
「ちょっと待って。これを用意して」と出してきたのは細いネギ。
これをどうしたかというと…
こんな感じで仕上がりました!
料理の見た目にも非常にこだわるマエストロルイージ。毎回素敵なデコレーション、おみそれ致します!
これでアンティパストの完成です☆
次はビニェと呼ばれるイタリアのシュークリーム。
シュークリームがあまり得意ではないと仰っていたFさん。イタリア風なんだがやってみますか?とお伺いしたところ
是非やってみたいです!とはりきってくださったので、このイタリア風シュークリームにトライ!
カスタードクリームは以前のレッスンで習ったため、覚えているやり方でまずはやってみてと、マエストロルイージに言われ早速自分でやってみるFさん。間違えているところはすぐに指摘をされ、完成したクリームはこちら。
非常になめらかにうまくできました!
やはりクリームはダマになりやすいということで、作るのに非常に注意が必要ですが
とっても上手に作っていました。Fさん、お見事!
シュー生地も、酵母を使わないやり方で独特の生地。
最近イタリアでは、酵母などを使うことにより体がダメージを受けることが大きいことが囁かれていて、
なるべくは発酵させないやりかたで様々なものを作っています。
できたシュー生地を
こんな感じでしぼって、
きれいに焼き上がりました!
さて 、それでは鶏肉が煮えてきました。
これを盛りつけするのですが、そのままでは盛りつけをしないマエストロルイージ。
「見ててね〜」とおもむろにハサミを取り出し、
チョキチョキ。
そして、
こんな盛りつけに仕上がりました!
そのままドンっと盛りつけるのと全く違いますよね!お肉を食べたくなります〜。
さてさて、ビニェが覚めてきたので、さっそくクリームを詰めるのかと思いきや
「さっき使ったツナソースまだ残しておいたんだ。これを使おう!アンティパストに最高なんだ」
と早速一緒に作ったのは
シュー生地にツナソースを入れて、アンティパストがもう一品完成しちゃいました!
すぐに味見してしまいましたが、さっくっとした生地にツナソースが絡んで非常に美味しかったです。
さて、本題のシュークリームなのですが
今回は3つのクリームを作りました。
ひとつはカスタードクリームのみ。もうひとつは半分生クリームをまぜたもの。もうひとつはココアパウダーを混ぜたクリーム。ひとつでは終わらないところがマエストロルイージ。
こんなクリームを詰める作業したことないっす!と言っていたFさん。
とても器用な方なので、なんなくすべてのシュー生地にクリームを詰めていきました。
「何のクリームが入っているか分からなくなるからね」ということで、それぞれのシューにデコレーション。
そしてその完成系が
じゃん!
日本のシュークリームとは全く違います。
もっとこってりしている、なんともイタリアらしい仕上がりになっており、
それでもしつこくなく、パクパクと食べれてしまう不思議なビニェ。とーっても美味しかったです。
そしてお待ちかね、カルボナーラ!
生クリームなどで乾燥を防ぐのは駄目なシェフのやり方なんだよなぁ、などどマエストロが言いながら、あっという間にカルボナーラソースが完成。
美味しい卵とペコリーノチーズが鍵なんですって。
そしてささっと作ったカルボナーラはこちら。
たっぶりとかかっているペコリーノチーズが濃厚な味わいにさせるのですね。
あとはグワンチャーレと呼ばれる豚のほほ肉の脂と塩加減が最高にマッチ。
これぞ本場のカルボナーラという訳です。
作った品々をみんなでワイワイと食べて、プーリア料理コースの講師宅のため
その後フルーツやら食後種やら、プーリア独特の家庭の雰囲気の中楽しく食べるコースは毎回感慨深いものです。
他にもっと載せたい写真があるのですが、長くなりすぎるのでいったんここまでにします〜
今度はプーリア料理コースレポートをします!
Buona serata!
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