2015.05.23 イタリア文化 コラム&ブログ シチリアの美食文化(実食編1)
シチリアで一番大事な料理の話が書き終わっていないまま、
かねてから予定されていたフィレンツェ出張へ旅発ってしまい、
ようやくプーリアへと戻って参りました。
シチリアの食、最強や〜!なんて思っていたのもつかの間、今回のフィレンツェ滞在では、
留学サポートをさせて頂いた、現在フィレンツェで尚留学中のお客様より美味しいレストランを教えて頂き
行ってみたところ、シチリアの食を覆される勢いのうまさ。
イタリア、本当に恐ろしい国です….
食い倒れの町、大阪と言いますが、食い倒れの国とはここ、イタリアに決定です♡
され、ここ食い倒れの国イタリアで私のハートをがっちり掴まれたシチリアの料理。
パレルモに着いたのが昼過ぎ、そしてホテルに向かったりなんやらで、気がつけば夕方。
お昼も食べておらずグーグーの私は、と、とにかく何か食わせてくれ〜と、ひたすらちょっとツマめるお店を探すことにしました。
南らしい、外で涼みながらのおしゃべり専用椅子を横目にしつつ…. あー南イタリアのこの景色にキュン♡
でもお腹は鳴るばかり。とにかく私に何かください…
なかなか見つからないもので、気がつけばパレルモのLungo mare(海添いの道)まで出て、ふと目に泊まったバール。
外にはたくさんテーブルが並んでおり、もちろん夕方5時なのでジェラートを食べるお客さんしか座っていません。
店は何を専門にしている店かは正直分かりませんでしたが、ちょうどお店のお兄さんと目が合ってしまったので、
「アペリティーボ、できますか?」と聞いてみました。喉もからっからだったので、白ワインで喉も潤したかったんです。
そしてたら「もちろんだよ。好きなところ座りな」と、親近感溢れる南の兄さん。さっそく座り、アペリティーボに白ワインをオーダー。
白ワインはワイングラスになみなみ(爆)
こんなに飲んでいいんだろうか… とりあえずシチリアのサービス精神を垣間みる。
そして待てど暮らせど出てこず。
あの、もう限界なんですが…ぐーぐー
そして兄さんに何度も目線を送る私。そして兄さんは分かっていたようで、聞いてもいないのに、
「今オーブンにいるから時間がかかるんだよ」と。
アペリテーボって軽食で、サンドイッチやらチーズやらのつまみが出てくるものなんですが、
オーブン??何をしているんだろうか。
そして限界を超えそうになった瞬間出て来た、衝撃的なアペリテーボがこちら。
これ、ピザ?
大きなピザに、カポナータと人参や玉ねぎのペーストが乗っかっている。
うひゃー!美味しそう〜!とお腹が空いている私は、ものすごい勢いでかぶりついたのは言うまでもないです(そんな姿は誰にも見られたくないですが)
そしてトマトのうまみギッシリのカポナータと、茄子とオリーブの強い味に、思いっきり感動。
とんでもないうまさです。クラクラしちゃいました。
どうってことないバールで(ごめん、お兄さん)突然出て来たこのピザに衝撃を受けてしまいました。
ちなみにお会計は5ユーロだったかな。劇安です….
でもこの後に隣で普通にアペリティーボに来た若者達は、いつものサンドイッチやらのアペリティーボメニューが出ておりました。
なぜ私にはこの特別メニューだったのかは、未だに不明です(笑)
終止ドヤ顔だったあの兄さん、これを出したかったのかな。彼のサプライズ的なものだったのかしら。うーむ。
変な時間にがっつりピザを平らげてしまったにも関わらず、どうしても行かないといけない、むしろ使命感のようにさえ
感じていたこの日の夕食、パレルモ料理。
パレルモ料理を扱う、地元っ子に大人気のお店、
Trattoria Altri Tempiに行きました。
メニューをご覧ください。
メニューはパレルモの方言ですべて書かれています。
私の住むプーリア州の方言と少し似ているため、なんとなーく分かる気がしますが、やっぱりよく分からない。
そこで隣のカップルが察知したのか、「メニュー、読んでもわかんないでしょ。教えてあげるよ」と、パレルモ出身の彼女が詳しく説明。
優しいね〜シチリアの人。
なるほど〜なんて思っていたところ、頼んでもいないのに大きなワインのデキャンタと水が、どんっ、どんっと置かれる。
??頼んでいませんが?と店員さんに伝えたところ、ここはこういうシステムなんだよと、あっさり。
もう強制感が半端じゃないですが、お得感は否めないので、早速ワインを頂きながら、とりあえず前菜の盛り合わせを。
いっぱい出てくるのも南の特徴です。
こんなに出て来ちゃいました〜、てへ。
左上の揚げ物は、前回ブログでご紹介したファーベという空豆を潰して揚げたもの。
どうやらここパレルモですが、これをパンに挟んで食べるのが地元の食べ方の様子。
また乾燥トマト、オレンジとフェンネルのサラダ、豚足とセロリのサラダ、あと右上はなんでしたっけ。ごめんなさい、思い出せません…
シチリアの味がぎゅっと詰まったこの前菜、非常に美味です!プーリアでもこういったものは食べないので、新鮮ですね。
上はイワシと干しぶどうのパスタ: Pasta con le salde
そして下が茄子とトマトのパスタ:Pasta alla norma
どうしても食べたかったこの2つのメニュー。店員のおじさまにわがままを言って、小サイズを2つ持ってきてもらいました。
いやー、美味しい〜!
このイワシのパスタ、フェンネルの葉っぱが入っています。香り豊でイワシの臭みが一切ないです。
干しぶどうも良いアクセントになっています。
ここには、どうやらパン粉をかけて食べるらしいのですが
こんな山盛りのパン粉が出てきました。
最初何かと思いましたよ。聞いたらパン粉だと。。少しかけて食べてみましたが、
私はなくても美味しいなと思いました(正直者)
そしてずーーーーっと食べたかったPasta alla normaと呼ばれる茄子のパスタ。
もちもちの手打ちパスタと美味しいトマトのソースが和えてあり、
素材が良いのが食べた瞬間分かります。日本の店との違いはどうしても素材の違いです。
シンプルなのに、なぜこんなに美味しいのか。
イタリアのお野菜が美味しいんですよね。シチリアの強ーい日差しを浴びて育った野菜さん達。
ありがとう!っていつも心の中でつぶやいてしまいます。この日も何度もつぶやいておりました。
夕方にあんなピザを平らげ、そしてここで大量の前菜と2種類のパスタ。
もうお腹いっぱいです!
相変わらず強制感のあるこの店、ここに何の断りもなくドルチェを持って来ようと店員さんが来たのですが、丁重にお断りしました。
半分に切ってあげるよ!と言われましたが、もう無理ー!
そしてしつこいようですが、強制感のあるこの店、
最後にドン、ドンと置いていったのは、食後酒5本セット(笑)
アマーロ、リモンチェッロ、月桂樹の食後酒、グラッパ、あとは忘れましたが
好きなだけ飲んで行け〜、もってけドロボー、と言わんばかりに(想像)ボトルごと置かれました(笑)
面白すぎます。
食後酒は消化を促しますからね〜と大好きな月桂樹のお酒を頂きました。
こんなに食べたのに、なんとお会計は20ユーロ。
シチリアの初日のご飯。
あとはシチリアの新鮮な魚を食べなくては!
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