2018.02.05 イタリア文化 コラム&ブログ ヴェネチアンマスクの種類
Buongiorno!!
いよいよ始まったヴェネチアカーニバル!
見どころはなんといっても、きらびやかな衣装に仮面ですよね~!
みなさんこの仮面の起源って知っていますか??
小さい島で世間が狭く、まだ身分や階級制度が色濃く残っていた中世ヴェネツィア。
祝祭であるカーニヴァルの日だけは仮面で素性を隠し、身分関係なしに平等に祭りを楽しみましょう!!というのが始まりです。
そんなヴェネチアのカーニヴァルですが、マスクの種類が沢山!
まず人気なのがBauta。
突出した顎のラインと口がないことが特徴。
口とマスクの間に空間があるのでマスクを着用したまま飲食が出来ます。
匿名性が高く貴族の間で流行しました。赤や黒のマントとセットにするのも流行りだったそうです。
そしてこちらも人気。Volto(Larva)と言います。
“幽霊“という意味ですが・・・その名の通りミステリアスなデザインですよね。
トリコーン帽子とマントでセットなのが典型的な着こなし。
ヴェネツィア・カーニバルといえばこのデザインを思い浮かべる人も多いのでは!
こちらはMedico Della Peste。
ペストが流行った時代の感染対策に使われていた仮面です。
くちばし部分には空気を浄化するために薬草が入れられていました。今では“悪病から身を守る”という意味もあるそう。
ちょっと不気味なこちらはMoretta(Servetta muta)。
「暗い」という意味でなかなかマニアックな仮面です。
仮面の裏側についている突起物を口で咥えて装着するので喋ることができません。
この見た目で無言というのは…なかなか不気味ですね~。
そしてこちらはハーフマスク。Colombinaといいます。
こちらも定番人気のマスクですね。金、銀、水晶、羽毛などで装飾されています。
コンメディア・デッラルテ(※)のキャラクター「コロンビーナ」に由来しますが、彼女の美しい顔を完全に覆わないようにする為のハーフデザインだとか。
※コンメディア・デッラルテ(Commedia dell’arte):仮面を使った興演劇。特有の性格や仮面、演技スタイルを持った登場キャラクターを、俳優が半ばアドリブで演じます。
そんなコンメディア・デッラルテに出てくるキャラクターの仮面も人気。
道化師Arlecchino
召使いZanni
などなど。
こうしてみると一言でヴェネチアンマスクといってもそれぞれに意味があり奥が深いですね!
他にも猫型や棒つきタイプ、現地工房オリジナルデザインなど
カーニヴァル中は街中がさまざまなマスクであふれかえります。
また市内には仮面や衣装をレンタルしている店もあります。
自分のお気に入りのマスクを見つけ、仮装で参加したらあなたもすっかり中世の貴族!
美しい衣装を身にまといサンマルコ広場で優雅にカフェなんてしたら自分自身に酔っちゃいそうですね。
一生ものの思い出になることまちがいなしです。
それでは今回はこのへんで!
CiaoCiao~!
photo credit:
【3枚目の写真】Medico della peste (Plague Doctor) – Venice, Italy by Thomas Leplus
【6枚目の写真】Arlecchino fa la linguaggia (che brutto!) by Giorgio Minguzzi
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