2018.05.14 イタリア文化 コラム&ブログ イタリア語ではなんて言うの?@動物の鳴き声と比喩表現
Ciao, come state?
みなさん、動物は好きですか??
私は大好きです。
触るのも見るのも勿論ですが、異文化コミュニケーションツールとしても面白いと思うんです。
たとえば鳴き声!
同じ動物でも表現が国ごとに全く違い、感性の違いが垣間見えて楽しいです。
先日イタリア人と動物園に行った際も、動物をみながらお互いの国の鳴き声の違いを比べていました。
ネズミは日本だとチューチューですが、イタリアでは「Squit squit(スクィット・スクィット)」 だったり、小鳥は「Cip cip(チプ・チプ)」だったり。
お互い「そんな聞こえ方するの?!」なんて思う表現もあって楽しいですね。
あ、ひよこは「Pio pio(ピオ・ピオ)」で日本とほぼ同じでした。
また、イタリアには鳴き声に関する動詞が動物ごとに存在します。
犬でも猫でもすべて「鳴く」と表現する日本人にとっては、種類ごとに動詞があるなんて細かくてびっくりするかもしれません。
例えば猫が鳴くときはmiagolare(ミャゴラーレ)、ひな鳥が鳴くときはpigolare(ピゴラーレ)、カラスだったらgracchiare(グラッキアーレ)などなど。
ミャゴラーレやピゴラーレはなんだか日本の擬音語に近くて親しみがありますね。
さて、鳴き声の動詞は、主語を動物とするので三人称を使います。
- 猫が鳴く:il gatto miagola.
- ひな鳥が鳴く:il pulcino pigola.
じゃあ一人称・二人称は使われないの?って思うかもしれませんが、比喩表現としても様々な意味を持っているので、人を主語に使うこともできます。
「動物の鳴き声として使う場合」と「比喩として人に使う場合」を比べてみると、何となくニュアンスが動物のイメージと合っていて面白いです。
動詞 | 意味(鳴き声) | 意味(比喩表現) |
---|---|---|
Mugolare(ムゴラーレ) | 犬がクンクン鳴く | すすり泣く |
Abbaiare(アッバイアーレ) | 犬が吠える | わめく・怒声をあげる |
Ululare(ウルラーレ) | 狼が遠吠えする | 泣き叫ぶ |
Miagolare(ミャゴラーレ) | 猫がミャーミャー鳴く | 愚痴をこぼす |
Pigolare(ピゴラーレ) | ひな鳥がピヨピヨ鳴く | めそめそ泣く |
Gracchiare(グラッキアーレ) | カラスがカーカー鳴く | 不満をぶつぶつ言う |
Mugghiare(ムッギアーレ) | 牛が鳴く | わめく |
Grugnire(グルニーレ) | 豚がブーブー鳴く | 不満をぶつぶつ言う |
Cinguettare(チングェッターレ) | 鳥がチュンチュン鳴く | ペチャクチャしゃべる |
Gracidare(グラチダーレ) | カエルがゲロゲロ鳴く | しゃがれ声で話す |
Squittire(スクイッティーレ) | ネズミがチューチュー鳴く | 金切り声をあげる |
ちなみに「こんなに細かく分けられてたらいちいち覚えられないよ!」と思うかもしれませんが、
gridare(鳴く・吠える)ruggire(咆哮を発する)は色々な動物に対して幅広く使うことが出来るのでご安心を!
ということで動物を使った比喩表現、使いこなせたら通っぽいです!(笑)
是非とも使ってみてください。
それではCi vediamo presto!
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