2014.04.08 学校・卒業生へ訪問! イタリア留学中の生徒さんインタビュー
こんにちはー。
ようやく春らしい気候になったと思いきや、急に寒くてコートが必要になったりと、
寒暖の差が大きくて風邪をひかれる方も多いのでは?
みなさんは大丈夫でしょうか?
前回の工房レッスンレポートから、今日までひっぱりまくった(笑)、
生徒さんのインタビューをご紹介させて頂きたいと思います!
いやね、実はすぐにでもこの生徒さんのインタビューをこちらで紹介したかったのですが、なんかですね、彼女の言葉というか、彼女の話してくれた内容が本当に私の胸ひズシンと響いてしまって、どうやって書いたらいいのか少し悩んでしまいました。
イタリアに留学をする理由って、みなさん様々だと思うのですが、
フランスでは学べない、アメリカやカナダでは学べない、イギリスでも学べない
本当に唯一無二のものがイタリアにはあるのです。
それは表現しづらいのですが、ローマ時代から生まれ、その後2000年以上の時を経て培われたイタリア人やイタリアの文化の中でしか学べない、なんというか芸術的で非常に繊細な人間的な何かが、イタリア留学中には必ず出会います。
そんなイタリア留学でしか学べないかけがえのない部分が一番のイタリア留学の魅力であり、それを是非吸収して頂きたいと思っています。それにはもちろんイタリア語も大事ですけどね!
今回インタビューをさせて頂いた宮崎美里さん。
そんなイタリアでしか学べない、イタリアならではの魅力を早々にみごとに吸収してしまった方。お話をしながらも、彼女のイタリアが大好きであること、これまで出会ったイタリア人から今後のご自身の人生設計に大きな影響を与えられたことなど、非常に強く感じることができました。
宮崎さんは、フィレンツェのマキャヴェッリ校で紹介してもらった工房レッスンでドレス作りをしていました。
ちょうど私が工房に伺った時には、なんとレッスン最終日。
なんと工房のマエストロ達の計らいで、完成したドレスを展示して、宮崎さんの展示会を行っているところでした。
「こんにちは。来てくれてありがとうございます」と微笑みかけてくれた宮崎さんは本当に可愛らしい温かい雰囲気の方。お忙しいところインタビューにも気さくに応じて頂きました。そしてすぐに目に入ったのは今回制作したドレス。
そして制作過程を細かくメモしたものやデザイン画、そしてドレスと一緒に作ったネックレスやブレスレットも一緒に展示されていました。
この工房は基本的に革カバンの工房です。
先日ブログで紹介した工房なのですが、実は裁縫やビーズ装飾の技術を持つ親子で工房をやっているため、こういったドレス作りも工房で教えることが可能です。
宮崎さんは半年前からマキャベッリに通いながら、この工房に通い、こちらのドレス制作を学びました。本当にデザインから制作まですべてマエストロと一緒に作り上げたこのドレス、非常に美しく、見た瞬間「わっ」と思わず声が出るくらい感動してしまいました。
私:どうしてイタリアで留学をしようと思ったのですか?
宮崎さん:昔からウエディングドレスを見たりするのが大好きで雑誌などをよく購入して読んでいました。デザインの専門学校に通い、だんだんと海外でドレスを学びたいなって思いまして。たまたまイギリスにドレスを学びに行った知り合いがいたんです。その方が、今はドレスはイタリア、フランス、スペインなんだって教えてくれて。学ぶのは絶対にヨーロッパって思ってたんです。そしてドレスデザイナーもイタリア人がとっても多かったし、生地もイタリアでデザイン・生産しているのが多かったということもあったので、イタリアで学ぼうと決めましたね。
私:イタリアに来てよかったと思いますか?
宮崎さん:実際に半年イタリアで生活しましたが、今考えるのは「今イタリアにいなかったらどうなってたかな」と思います。この半年、本当に素晴らしい出会いが多すぎて。この工房の講師達も本当に楽しくて優しくて、こんなに優しくされることも日本にいたらないかもしれない。そしてここに来て、イタリアらしいアート感というか、そんなものも見れました。イタリアって日本では考えられないような大胆な柄が多いんです。こういうものに出会えて、やっぱりドレスというか、テキスタイルが好きって感じることもできました。
イタリアって、実は日本の文化と似ている部分もあったり、全く反対の部分もあったりするんですが、この違いで学べることが本当に多いんです。私、実はすっごい人見知りなんで、イタリア人って誰とでもうまく話せるじゃないですか(笑)私本当にイタリア人と真逆だったんですよね。でもイタリア人の特徴を半年で吸収したようで、今は人と話す事がとても楽しいですよ。イタリア人って、その日にあった本当に些細なことを話します。こういうのっていいなって思って。私もどんどんイタリア人っぽくなったり(笑)
私:今後はどのようにされる予定でしょうか?
宮崎さん:1年の留学の予定でしたが、もう1年滞在延長をすることに既に決めました。1年じゃ少ない。もっと長く滞在して、もっともっとイタリアから、イタリア人から多くのことを学びたいと思います。具体的には、既に知り合ったイタリア人と一緒に仕事をさせてもらって、テキスタイルのことやイタリア語をもっと学んでいきたいと思っています。そして最終的には、オーダーメイドでドレスを作るお店を開きたいと思います。
私:今どういう気持ちですか?
宮崎さん:自分がやりたかった事以上のことができました。本当に学校や自分のまわりの人々に感謝をしています。今回工房のマエストロの計らいで展示会ができたことが本当に嬉しくて仕方がないです。イタリアに来て本当に本当に良かったです。
このインタビュー中に、実はイタリア人の少々ご高齢のご夫婦が宮崎さんの展示会のウワサを聞いて尋ねてきました。宮崎さんが住んでいらっしゃる近くで、ご自身でこういった裁縫の工房をやっていらっしゃる奥様で、既にお友達になったというこの奥様。
「よくここまでやったわね!思った通りだわ。本当にあなたって素晴らしい。おめでとう!!!」
と宮崎さんに抱きついていました。
なんだかその光景を見て涙が出そうになってしまいました。
そして半年で学んだとは思えないイタリア語力。イタリア語でドレスのディテールや制作について説明をしていた宮崎さん。感激してしまいました。
半年でここまでできたのは、もちろん宮崎さんの努力のたまものに間違いないですが、様々なイタリア人との出会いで、6ヶ月の中で宮崎さんはとても大きなものを得る事ができていました。それはもちろん、イタリアでしか得ることができないもの。インタビュー中のキラキラした宮崎さんの姿、本当に輝いていました。
宮崎さんの今後のご活躍を心よりお祈りしております。
インタビューをありがとうございました!
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