スクオーラ・デル・クオイオ | イタリア留学専門のアドマーニ
革と言えばフィレンツェ。本場を学びにフィレンツェへ集う職人を目指した留学生が多い中、革工芸だけに特化した革の専門学校。熟練した職人さんに...
今回は革の専門学校「Scuola del cuoio」へ6ヶ月留学をされた山越さんの体験談をご紹介します!
山越さんは、革製作の本場フィレンツェにてさらに職人としての技術を極める為に、フィレンツェの皮革専門学校「Scuola del cuoio」への留学を決めました。
また、山越さんは職人とのコミュニケーションや日常生活の為に、1ヶ月だけ語学学校「Scuola Leonardo da Vinci」にも通いました。
既にご結婚されていらっしゃったため、この留学への覚悟は相当なものだったと思います。
そんな山越さんのご留学の様子を今回は留学中のインタビュー形式でお届け致します。
革製品の製作や、工房での弟子入り留学にご興味のある方、ぜひご覧ください!
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本当に楽しく学んでいます。やりたかった事が実現できた、という満足感もあります。 講師は2人いて、一人は日本人、そしてもう一人はシンガポールの方。 二人ともかなり長く講師をやっていて教え方も非常に上手です。 日本人の講師に関しては、一切日本語を話しません。 授業はイタリア語で行われます。英語が必要な方は英語でも指導をしてくれます。 もう、本当一人一人に細かく教えてくれて、分からないところも何度も何度も繰り返し教えてくれる非常に良い講師達です。 あと何か月かで帰らないといけないと思うと本当に寂しい気持ちになりました。
午後の一時くらいに授業は終わりますが、学校のアクティビティなどがあり、最初のうちはそちらに参加していました。
学校の皆とフィレンツェの街を散歩したり、美術館にいったり、apertivoでワインを飲んだり、色んなアクティビティがありました。
授業は、全く話せない私にもとても分かりやすく、分からないで困っていると先生が気付いてくれて何度も根気よく説明してくれました。
夏休みシーズンだったので、留学した最初の2週間だけ同じクラスに日本人の方がいましたが、その後は色々な国の人と同じクラスで勉強しました。
1クラス、だいたい4ー5人くらいで月曜日に新しい生徒が入ってきて大体2週間くらいでメンバーが変わって行き、先生も三度変わりました。
やはり言葉です。慣れるのに本当に時間がかかりました。事前にイタリア語は絶対に勉強しておいた方がいいです。 僕も1年独学でやっても、慣れるのには本当に時間がかかりました。 なので今後来られる方には、英語が通じると思っていてはダメだと思って欲しいです。 イタリア語ができて、イタリア文化、こうした皮製作においての理解をもっと深めることができる。 またイタリア語ができると、教師が言っていることが更に理解できるんです。ですのでイタリア語を是非頑張ってらいたいです。 学校ではかなり親切に講師達が一生懸命教えてくれます。 なので学校で言葉以外に苦労を感じたことはそんなにないですね。とにかく楽しいです。
実は僕は結婚していて、妻を日本に残して来ているんです。 どうしても半年終えたら帰る、という約束の元で留学をさせてもらっているので、残りたくても残れない。 すごくフィレンツェが好きになり、また工房もどこにでもある。 そして学校でインターンもやろうと思ったらできる…これもまたもどかしいんです。 ただ、日本でも、確実にカバンは作り続けます。 僕は男だから、女性がどういうカバンが好きかとか、流行の色、形とか、もっと研究していかないといけないなと思っています。 作るのは好きなんですが、オシャレとかまったく僕無縁なんで…。 なのでそういうことをもっと研究しながら、今回学んだ技術を活かして、手作りでしかできないようなカバンをもっともっと日本で作って行きたいと思っています。
工房での山越さんの様子もご紹介!
ミシンで革を縫っているところでした。 やり直しがきかないところなので、一番集中しなくてはいけないところだそうです。
小さなボストンを作っていらっしゃるところでした。 かなり丁寧に縫っていきます。
他の生徒さんの様子。
台湾、中国、東南アジア地域、ヨーロッパ諸国からの生徒が非常に多いそうです。
というのも、台湾や中国には、手作りの革カバンという概念が存在しなかった為、今多くの生徒がイタリアに学びに来ているそうです。
スタッズがついているバッグを作ってますね。
課題のパターンでカバンを作るのですが、革や大きさやアレンジは自分で決められるので、皆さん自由に好きなカバンを作っていました。
皆さん各々自分色にアレンジしたバッグを作っていて、大変興味深かったです。
山越さんの作品の数々です。
たった4ヶ月でこんなにたくさんのカバンを作ったそうです!
ご自身でこうして並べてみたのは初めてらしく、
「なかなか気がつかないもんですね。こうして並べると自分のミシン使いが上達していることに気がつきました。気がついて良かったです(笑)」と山越さん。
こちらは眼鏡ケース。
山越さん「実はこれが一番最初に作ったものなんです。まずはここから始めるんですよ」。
クラシカルなボストンバッグ。女性らしいフォルムで素敵です♡
ふと横に置かれていたこのカバン。
山越さんの私物バッグだとばかり思っていたのですが、これも山越さんが作ったものとのこと。
オシャレで素敵です!やはり使いやすい大きさで、山越さん自身も結構気に入って使っていたようで、結構年季が入っていたようでした。
そしてもう一つ撮らせて頂いたこちらのカバンも、ヨーロッパらしいクラシカルなデザインで革質も綺麗に出ていて素敵です。
山越さんご本人も気に入って留学中に結構使っているそうです。
最後に、カバン職人に一番大事な職人道具も見せてくださった山越さん。
左側の道具では、革を織り込んだりする道具で、右側が革を切る道具だそうです。
持ち方まで教えてくれる優しい山越さん。
道具の使い方は一番大事なところなので、学校でかなりひとつひとつ丁寧に教わったと仰っていました。
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作品をひとつひとつ説明してくださる山越さんの活き活きとした様子から、この留学が本当に実りのあるものであることがとても良く伝わって来ました。
貴重なお時間を頂き、大変ありがとうございました!
今後の大いなるご活躍を心よりお祈りしております!
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